栄養素で見る、集中力UPに効果的な食材!
こんにちは!
梅雨に入りじめじめとした日が続いていますが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか?
体調を崩したりはしていませんか?
新生活のスタートから早いもので約3ヶ月が過ぎようとしています。
新しい環境にも慣れ、学校へ行くことが少しつらくなる時期ですが、次のテストに向けて頑張る皆さんを応援するために、 今回は集中力を高めてくれる食べ物についてまとめてみました。
美味しいご飯で勉強面もパワーアップし、じめじめを吹き飛ばして晴れやかな気持ちで楽しい夏休みを迎えましょう!
以前、3回に分けて集中力に関する記事を書かせていただきましたので、こちらも合わせて参考にしてみてください。
▼▼▼ その時の記事はこちら
第1回→ 【集中力を維持・向上させるコツ!】
第2回→ 【プラスになる休憩をとろう!】
今回はその続き、番外編です!
前回までとは少しアプローチを変えて、栄養素という観点から集中力アップに繋がる食材をご紹介します。
もしかしたら、あなたの好きなメニューに使われているのは、集中力をアップさせてくれる食材かもしれません。
早速、見ていきましょう!
〜 集中力を高める栄養素〜
1: ビタミンB群
糖質や脂質からエネルギーを作り出すのに必要不可欠な栄養素です。
B1、B2、B6、B12、葉酸、パントテン酸、ナイアシン、ビオチンの総称としてビタミンB群と呼ばれています。
ビタミンB1は糖質を分解しエネルギーに変える働きがあり、B1が足りなくなると脳がエネルギー不足となります。
また、B群は脳の神経伝達をスムーズにしたり痛んだ神経を修復したり等、脳を酷使する場面に必要不可欠な栄養素であり、ストレスや不安を和らげるという効果もあります。
脳の神経伝達物質はタンパク質でできているので、タンパク質と一緒に摂るのがより効果的です。(タンパク質は20種類のアミノ酸で構成されています。下記に出てくるアミノ酸の項目も見てみましょう)
以上のことからビタミンB群は率先して摂りたい栄養素ではありますが、眠りの妨げになったりもするので、午後や夜間の過剰な摂取は控えましょう。
●● ビタミンB群を多く含む主な食材 ●●
【B1:玄米・豚肉】【B2:納豆・うなぎ・葉菜類】【B6:魚類・バナナ】【B12:貝類・牡蠣】
2: テオブロミン
カカオ等に含まれるカフェインの一種で、脳を刺激して集中力・記憶力を高めたり、やる気を引き出す効果のある成分です。
更に、自律神経を調整してくれるので、リラックス効果もあります。
食べてから約1時間で効果を発揮します。
通常のビターの板チョコ1/4~1/2の量が目安です。
高カカオのチョコレートほどテオブロミンは多く含まれていますが、その分脂質も多いです。
テオブロミンの過剰摂取にならないよう、食べ過ぎには注意しましょう!
●● テオブロミンを多く含む主な食材 ●●
【チョコレート・ココア】
3: レシチン
大豆に多く含まれているため、大豆レシチンと呼ばれていることが多いです。
神経伝達物質であるアセチルコリンの生成に必要不可欠で、脳全体の機能を活発にし、記憶力・集中力を高める効果があります。
アルツハイマーや認知症の予防等、脳のアンチエイジングにも注目されている栄養素です。
卵の黄身は摂り過ぎてしまうと高コレステロールとなってしまう為、気を付けましょう。
ピーナッツ等のナッツ類は1日15粒が目安です。
大豆や卵等、普段の食生活で摂取しやすい食材に多く含まれているというのも良いですね。
●● レシチンを多く含む主な食材 ●●
【大豆製品・卵・ナッツ類】
青魚に含まれる栄養成分です。
脳内の情報の連絡通路である神経細胞を活発的且つスムーズに活動させ、問題解決力を高めます。
また、人間の脳の約25%はDHAでできているため、DHAが足りなくなると集中力や注意力の低下にも繋がります。
DHAは年齢を重ねる毎に減りやすくなるので、日常的に摂取することが大切です。
青魚から摂取する場合、生の状態が一番DHA/EPAを摂取できるので、お刺身で食べるのがおすすめです。(焼き魚は2割減…揚げ物は5割減…!)
【青魚(イワシ、サバ、サンマ等)】
5: ブドウ糖
体全体の20〜30%のエネルギーを脳が使っていると言われています。
そのエネルギー源が、ブドウ糖です。
炭水化物が体内で酵素により分解されブドウ糖に変化し、血糖値を上昇させます。
血糖値が上昇すると、それに伴い脳の活性化が促され、集中力の持続に効果を発揮します。
ダイエット等で炭水化物を極端に減らしすぎたりしないよう、気を付けましょう。
炭水化物が分解され脳が最も活発に働くようになるには、食事をしてから約5時間かかるそうです。
すぐに集中力を発揮させたい!という時は、比較的はやくブドウ糖に変わるヨーグルトやフルーツが効果的です。
●● 炭水化物(ブドウ糖)を多く含む主な食材 ●●
【白米・うどん・パン】
6: アミノ酸
色々な種類のアミノ酸の様々な組み合わせ方で、タンパク質が構成されています。
地球上の全ての生物はタンパク質で出来ており、その構成材料であるアミノ酸は非常に重要な成分であるとされています。
人間の体は20%がタンパク質で出来ていて、そのタンパク質は20種類のアミノ酸で構成されています。(現在確認されているアミノ酸は約500種類もあるそうです)
そんなとても大事なアミノ酸、神経細胞の原料にもなっており、脳を活性化させたり集中力を高める効果があります。
大豆は9種類全ての必須アミノ酸をとてもバランスよく含んでいて、且つ豆乳等で手軽に日常的に取り入れられるのが良いですね。
一種類の必須アミノ酸だけ多く摂取してもあまり意味がなく、どれだけバランスよく複数の必須アミノ酸を摂取できるかが大切です。
●● アミノ酸を多く含む主な食材 ●●
【豆乳等大豆製品・肉・魚・チーズ等乳製品・卵】
6-2: 必須アミノ酸のリジン
アミノ酸の中でも体内で作ることが出来ず、食べ物から取り入れなければならないものを必須アミノ酸といいます。
リジンは必須アミノ酸の一種で、集中力アップや体の成長など様々な役割を担っています。
更に、細菌やウイルスが体内への侵入するのを防ぐ抗体などの材料となり、免疫力を高めるという意味でもとても大事な栄養素です。
白米や小麦には少なめですが、大豆(特に湯葉)や肉・魚には多く含まれています。
しかし、少ないから悪いとか多いものだけ食べろというわけではなく、白米のおかずをお刺身や肉炒めにしたり、納豆をかけて納豆ご飯にして食べたりすると、それぞれの食材の足りない部分を補い合うことができ、効果的です。
サプリメント等もありますが、過剰摂取にはお気をつけ下さい。
●● リジンを多く含む主な食材 ●●
【湯葉等大豆製品・乳製品・肉・魚】
6-3: アミノ酸のテアニン
緑茶に多く含まれるうまみ成分である、アミノ酸の『テアニン』
脳内でα波を出して心身共にリラックスさせる効果があります。
リラックスしている状態と集中している状態は真逆のように感じますが実は紙一重で、どちらもα波が出ているのです。
α波は3段階あり、
1段階目→ややリラックス/集中状態
2段階目→リラックス/超集中状態
3段階目→リラックス/ぼーっとしている状態
となっています。
テアニンにはこの2段階目のα波を引き出す力があるそうです。
作業前に摂取すると40分程でα波が現れはじめ、2時間以上も持続します。
また、テアニンには快眠作用もあります。緑茶に含まれるカフェインには利尿作用があるため、快眠の為に摂取する場合はカフェインレスのものやサプリメントが有効です。
●● テアニンを多く含む主な食材 ●●
【緑茶】
ポリフェノールとは苦味や渋味や色素の成分である化合物の総称で、5000種類以上も存在している栄養素です。
お茶の"カテキン"や大豆の"イソフラボン"もポリフェノールの一種です。
脳の疲れは目の使い過ぎが原因とも考えられています。
アントシアニンは活性酸素の過剰な働きを抑え、目をいたわる効果が期待できます。
ポリフェノールには抗酸化作用もあり、脳のアンチエイジングにも良い成分として注目されている為、アントシアニンに限らず率先して摂取していきたいですね。
●● アントシアニンを多く含む主な食材 ●●
【ブルーベリー・緑茶】
8: コーヒーの香気成分
コーヒーの香りには脳の神経を刺激する働きがあり、その香りを嗅ぐとα波が出るという実験結果が、杏林大学医学部の古賀良彦教授から発表されています。
6−3の項目に書いてありますが、集中している時はα波が出ている状態です。
香りを嗅ぐことで率先してα波を出し、集中出来る状況を作っていくのも良いでしょう。
いかがでしたか?
ここで出てきた食材を意識して献立に取り入れてみましょう。
急に何かが変わるわけではないですが、『塵も積もれば山となる』です!
もしくは、朝に豆乳を飲んでみたり休憩のドリンクをココアや緑茶にしてみる等、ちょっとしたところから取り入れてみるのもいいかもしれません。
栄養素を最も効率よく必要量摂取するにはサプリメントも効果的ですが、長期的に沢山の大切な栄養素を摂取するとなると、日常の食生活で意識していくことが一番良いかなと思います。
また、どの栄養素にも言えることですが、いき過ぎた過剰摂取にはお気をつけ下さい!
どれだけ摂っても問題ないものも中にはありますが、摂りすぎると内蔵に負担をかけてしまうもの等もあります。
摂取量に気を付けつつ、食事から意識を変えて、集中力理解力のアップを目指しましょう!